吉平酒店だより

吉平酒店だより 2022.4 バルバレスコについて

 曇りがちで寒かった3月も終わり、急に暖かな4月になりました。花粉は辛いですが、あちらこちらで花が咲き始めるのは嬉しいものです。先月から自宅の畑でハウスでの野菜栽培を始めたのですが、寒くて風の強い朝日村でもこんなに早く芽が出るのか!と驚くほど野菜の生育が早いです。自分たちの手で育てた野菜を調理し、お客様に提供する事は飲食店を始めるにあたり実現したい事の1つだったので、野菜の成長を見る度に嬉しくなりますね。もうしばらくしたら収穫を迎えると思いますので、ぜひ馳走よしひらで味わってみて下さい。 吉平酒店・馳走よしひら お休みのお知らせ 4月20日(水)・21日(木)は吉平酒店・馳走よしひら両店どちらもお休みとさせて頂きます。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。 吉平酒店GW SALE!のお知らせ 吉平酒店は4月29日(祝)~5月5日(祝)まで休まず営業致します。 合わせましてゴールデンウィークのお得なSALEを行いたいと思います。 店内ワイン 税込5,000円以上お買い上げで 5%OFF!! 税込10,000円以上お買い上げで 10%OFF!!! 税込30,000円以上お買い上げで 15%OFF!!!! ぜひこの機会におまとめ買い下さいませ。お待ちしております。 今月のおすすめワイン バルバレスコ リゼルヴァ2015(左)税込¥5,100 バルバレスコ 2018(右) 税込¥6,600 イタリアワインの王道銘柄であるバルバレスコがお買い得な価格で新入荷しました。詳細は裏面にありますが、それぞれのテロワールを感じて頂けるキャラクターの違う2本となっております。7年熟成した落ち着いたワインもリリース直後の若いワインもどちらも数量限定の入荷となっております。ご興味ある方はお早めに! 吉平酒店よもやま話  吉平酒店では基本的にフランスワインが多く、その中でもブルゴーニュワインが大半を占めます。ですが最近はイタリアワインの入荷も著しく、今回はイタリアのピエモンテ州よりお買い得価格で入荷しましたので今月はそのワインの詳細をご紹介したいと思います。 ・ピエモンテ州といば「バローロ」と「バルバレスコ」  イタリアワインと言えば「バローロ」と「バルバレスコ」いう名前を聞いたことがあるのではないかと思います。共にピエモンテ州のネッビオーロから造られたワインで混同されがちですので、今回はその違いを簡潔に掘り下げていきたいと思います。 ☆バローロとバルバレスコ☆ バローロ リリースまでの熟成期間  収穫年の翌年1月1日から最低3年間の熟成(木樽熟成2 年を含む) アルコール度数 13%以上 Riserva 表記 5年以上熟成(木樽熟成2年を含む) バルバレスコ リリースまでの熟成期収穫年の11月1日から最低26か月の熟成(木樽熟成9 か月を含む) アルコール度 12.5%以上 Riserva 表記 50か月以上熟成(木樽熟成9か月を含む)  全体的にバローロの方がリリースまでの熟成期間やアルコール度数、Riserva(リゼルヴァ)表記の規定が長いのは、バローロがバルバレスコより標高が50 メートル高い場所にあるので成熟に時間がかかり収穫時期が遅くなります。そういったブドウは色もタンニン成分も濃くなり、ワインになった時に少し落ち着かないと飲みづらくなってしまうからかなと思います。 ・さて、本題のバルバレスコへ  今回ご紹介しているバルバレスコというワインは、主にNeive(ネイヴェ)、Barbaresco(バルバレスコ)、Treiso(トレイゾ)の3つの村で生産されます。ただこれはDOCGというイタリアの原産地呼称の規定の話で、今回のマヌエル マリナッチはAlba(アルバ)村(DOCG 上現在はトレイゾに併合されています)の単一畑から生産されています。  一般的にネイヴェは果実味豊かでタンニンの豊富さ、スパイスのニュアンスが特徴、バルバレスコはネイヴェと同じ方向性ですが3つの村の中で最もしっかりとした重厚さが特徴、トレイゾは香りが華やかで酸味が強いのが特徴です。 ・新入荷ワインのお勧めポイントと楽しみ方  今回はその中からフランチェスコ ヴェルジオはネイヴェ、マヌエル マリナッチはトレイゾ(アルバ)の特徴が感じ取れる味わいです。お召し上がり方としては16℃以上からのスタート、ブルゴーニュグラスがお勧めで、フランチェスコ ヴェルジオは焼肉などしっかりとした味付けのお肉料理、マヌエル マリナッチは2015年産で柔らかいニュアンスがありますので、焼き鳥やオイスターソース炒め、意外にタルタルソースとの相性の良い赤ワインです。  どちらとも数日かけて変化を楽しみながらお召し上がりいただけるポテンシャルの赤ワインですので、様々な食事と一緒にお楽しみくださいませ。
ソムリエ日記

天才フランチェスコ ヴェルジオ

今回はイタリアの有名生産地ピエモンテ州バルバレスコ村の若き天才のワインが新入荷しました。 今回は・Dogliani 2020(ドリアーニ)・Barbaresco 2018(バルバレスコ)以上の2銘柄が入荷し、その中からバルバレスコを試飲して...
ソムリエ日記

シュナンブランの春‼

当店のある長野県もやっと春らしく暖かい日が続くようになってきました。そこで行楽の春にお薦めなシュナンブランから造られるロワール地方の白ワインをご紹介したいと思います。 まずは生産者のご紹介です。 Domaine Vincent Careme...
ソムリエ日記

無名だけど美味しいバルバレスコです!

最近インポーターの在庫リストを見ながらいい値ごろのバルバレスコあるなぁ~と思いながらも、生産者も味も知らないで仕入れるのは怖いなぁ~と思いながら、取り敢えず1本仕入れて試飲してみました。 Manuel Marinacci(マヌエル マリナッ...
ソムリエ日記

行楽の春にお薦めなシャンパーニュ ハーフボトル‼

吉平酒店に新しくシャンパーニュのハーフボトルが入荷しましたので、紹介を兼ねて試飲をしてみました。 Champagne Lamiable(シャンパーニュ ラミアブル) ラミアブル家は、シャンパーニュのトゥール・シュル・マルヌ村で最も歴史のある...
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吉平酒店だより 2022.3 ボードヴァンが終了…

 えっ!?もう3月!と言いながらこのたよりを2月の終わりに書いています。2月って28日までなんですね。1月27日から始まった「まん延防止等重点措置」も3月6日まで延長され、当店もおそらく世の中の飲食店の皆様も静かな2月だったと思います。特に何かあったわけではないのですが、子供や自分の体調を崩さないよう気を使っていたので、気持ち的に落ち着かずソワソワしていました。3月に入り今年は多かった雪が溶け春めいてくるのと同時に、コロナが落ち着いて待ちに活気が戻り、皆様が笑顔で過ごせるようになることを切に願います。  飲食店はあまり稼働していないとはいえ、色々と仕込みがあった2月でした。皆様ご存知の方も多いと思いますが、当店ソムリエは愛媛県の瀬戸内海にある島育ちです。なので毎年冬場はみかんを大量に送って頂けるのですが、ある時「レモンもほしいな」と言ったらみかんの箱の半分以上がレモンで送られてくるようになりました。無農薬の国産レモン!ありがたい送り物をせっせと加工しています。まずは毎年作っている、皮をむいて氷砂糖と漬け込むレモンシロップ。そしてその皮をウォッカで漬けて作るリモンチェッロ。わが家のリモンチェッロは皮のエキスの出たウォッカをレモンシロップで割って作るので、よりレモンの味が濃いです。そしてレモン40個の果汁がたっぷり入ったレモンポン酢!今年は飲食店も始めたので仕込みも大量です さわやかな酸味が和食だけでなく、色々な料理に合いそうな味に仕上がりました(まだ熟成中ですが)。こういった季節の食材の加工品は、普段の料理と違い経過が楽しめるのが良いですね。レモンシロップ、リモンチェッロ、レモンポン酢をお店で出して行こうと思いますのでぜひ試しに来て下さい! 今月のおすすめワイン シャンパーニュ ボードヴァン ブリュット エヴィデンスNV 税込み¥3,300 吉平酒店のおすすめシャンパンといえばコレ!のボードヴァンの輸入が終わってしまいました。シャンパーニュとは思えない良心的な価格とコスパ抜群の味わいで沢山のお客様にご愛飲頂いていただけにとても残念です。 シャンパンも瓶の中で熟成するのでこの機会にぜひまとめ買いして頂くのも良いかと思います。シャンパンの詳細は裏面をご覧下さい。 吉平酒店よもやま話  今シーズンは配達に行く度に朝日村の春は遠いなぁ…と感じる雪の多さです。雪のせいなのか、コロナのせいなのか、もの静かな日々を送っており、かまくらや雪だるま、ソリ遊びなど子供と遊び倒しています(笑)さて、そんな中に長野県では特約店として当店のみ取り扱いをしているシャンパーニュ「シャンパーニュ ボードヴァン」の輸入が終わるとの連絡がありました。当面は当店の在庫でお買い求めいただけるかと思いますが、いつ無くなるか分かりませんのでお早めにお買い求めいただければと思います。という事で、今回はシャンパーニュ ボードヴァンのご紹介です。 ・まず初めに輸入が終了した訳とは…  ワイン好きの方は御存知かと思いますが、年々ワインの価格が上がっています。今回のシャンパーニュ ボードヴァンも、今まではマイナーだけど美味しいシャンパーニュだったのが、近年はコンテストでの受賞など世間評価が上がるにつれて当然のように価格が上がってしまい、インポーターとしては今回の価格高騰は許容出来なかったようです。(一体どれくらい価格が上がったのやら…世知辛い) ・改めてChampagne Baudvin Brut Evidence NV(シャンパーニュ ボードヴァン)  シャンパーニュ地方でも有名な産地であるモンターニュ ド ランス地区のコルミシー村にあり、RC:レコルタンコーペラテュールという近隣の農家さんと一緒に共同組合の施設を使用し、醸造は各自行うという少し聞き慣れない形態の造り方をしています。ちなみに日本へはスタンダード銘柄のみ輸入されていました。また、ジルベール・エ・ガイヤール ワインガイドにて2019、2020と2年連続で金賞を受賞している品質の高さと良心的な価格が魅力です‼ ・実はリッチなシャンパーニュ‼  価格は表面を見ていただければお分かりかと思いますが、このシャンパーニュの中身を掘り下げていくと、サスティナブル農法で育てられたピノノワールとピノムニエという黒ブドウが40%ずつ、シャルドネという白ブドウが20%と3種類のブレンドから造られており、リザーブワインが25%使われて、瓶内熟成が36ヵ月以上で造られています。 ・ポイントはリザーブワインです。  リザーブワインはシャンパーニュ メゾンであれば持っているもので、不作の年にもクオリティを維持する為に補填されます。シャンパーニュはこのリザーブワインがよく語られるのですが、リザーブワインがメゾンの力の証明であり、リザーブワインの比率が高いと良い年のワインがブレンドされるので味わいの複雑味が増すから注目されています。  シャンパーニュ ボードヴァンにはリザーブワインが25%も使われています。 3月も相変わらずのコロナで様々な行事も縮小もしくは中止となってしまうかもしれません。そんな時ですがプレゼントとしてシャンパーニュを貰うととても嬉しいと思います。また、輸入が止まってしまった今、実はコスパ抜群のシャンパーニュからかなりレアなシャンパーニュになったような気がします。くどいようですが、売り切れる前に是非ご検討くださいませ。
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アントヒルファームが新入荷しました。

タイトルにもある通りアメリカ・ソノマ州のAnthill Farms(アントヒル ファーム)が新入荷しました。当店としては珍しいアメリカのワインなのですが、インポーターの担当さんから吉平さんにきっと気に入ってもらえるはず…との推しがあり今回数...
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吉平酒店だより 2022.2 ソノマ カウンティ

 まだまだ寒い2月に入りました。今このたよりを書いているのは1月下旬なのですが、大寒を過ぎたからか少し寒さが和らいでいるように思います。全面結氷し、御神渡りの期待が高まっていた諏訪湖も可能性が低くなってしまいました。年々温暖化で難しくなっているので、御神渡りした4年前に身に行けばよかったと少し後悔しています。  今年は例年に比べ寒いので、朝日村の天然スケートリンク場もしっかりと凍っていて子供達でにぎやかになりそうだなと思っていたら、オミクロン株の広がりでスケートリンク場も閉場になってしまいました。子供達の冬の遊び場が減ってしまうのは悲しいですね。  新型コロナウイルスも日々感染者が増え続け、未だピークが見えない状況です。先日お出かけの際、マスクをすることもあまり嫌がらなくなってきた娘(もうすぐ3歳)に「オミクロンはいつなくなるの?」と聞かれました。母も知りたい...。暖かい春に向かうにつれコロナウイルスが早く収まり、卒業式や入学式などの行事ができるようになる事を願います。皆様暖かくして寒い冬をお過ごし下さい。 馳走よしひら 営業時間等変更のお知らせ 県からの営業時間短縮等の要請を受けまして、1月27日~2月20日まで「昼営業のみ」「酒類の提供なし」で営業させて頂きます。よろしくお願い致します。なお、吉平酒店は10:00~19:00の不定休で営業しておりますのでぜひご利用下さい。 馳走よしひら お弁当・オードブルのご案内 ☆お弁当 ごはんあり 税込み¥1,000(小)、¥1,500(大)、¥2,000(大) ☆オードブル ごはんなし 1人前 税込¥1,500円~(2人前からお受けしております) 前回のご紹介の時に分かりづらかったので改めて写真付きでご案内させて頂きます。 旬の食材をギュっとつめ込み、丁寧に手作りしたお弁当とオードブルです。ぜひご利用下さいませ。(ご注文は3日前までにお願い致します) 吉平酒店よもやま話  今月は新しいインポーターから入荷したワインについての御案内です。吉平酒店=フランスワインというイメージも根強くありますし実際そうなので事実なのですが、最近は他の国のワインも色々と扱い始めていますので、まずは近々に新入荷したアメリカ・ソノマのワインについて御紹介したいと思います。 ・アメリカの有名産地「ソノマ カウンティ」  アメリカのワインは細分化が進んでおり、今回だけではご紹介しきれないのでザックリと御案内したいと思います。アメリカのワインと言えば「カリフォルニア州」や「ナパ ヴァレー」が聞き覚えのあるところですが、今回のソノマ カウンティも同じカリフォルニア州ノースコーストの中にありワイン産地としても有名な場所です。ナパヴァレーとの違いとしては、太平洋に面している地域と内陸にある地域、ソノマ湖やロシアン川やサン=パブロ湾など様々な気象条件の違いにより多様性のあるワインが生産されます。ただ、世間認知としてはシャルドネやピノノワールが有名です。 ・今回のワインのご紹介です。 ・Pinot Noir Campbell Ranch Vineyard 2019(税込6,300円) まずはA.V.A. Sonoma Coast(ソノマコースト)の中でも北端に位置するCampbell Ranch Vineyard (キャンベルランチヴィンヤード)のピノノワールからです。太平洋の寒流からの影響を受けるソノマカウンティの中でも冷涼な地域であり、粘土と砂の混じるゴールドリッジという独特な土壌と合わさって、軽やかさや滑らかさのある果実味と複雑味のある味わいが長い余韻へと続いていきます。いわゆるカリピノなのですが、フルーツ主体だけでなく様々なニュアンスをじっくりと楽しめるワインに仕上がっています。 ・Syrah Peters Vineyard 2019(税込4,380 円) 続いてはA.V.A. Petaluma Gap( ペタルマギャップ) の北の端から続くPeters Vineyard(ピータースヴィンヤード)のシラーです。Petaluma Gap(ペタルマギャップ)は2017年12月に新設されたA.V.A.で、サンパブロ湾などの内湾の影響で海からの冷たい風と霧が低地に沿って入り込み易い非常に冷涼な産地です。フランス・コートロティスタイルというシラーに数パーセントのヴィオニエを混植・混醸する造り方をしており、外交的なリッチさとしっとりとした味わいが魅力的な華やかなワインに仕上がっています。 ・Anthill Farms(アントヒル ファーム)について 「アリの丘」という意味のワイナリーで、このワイナリーを立ち上げた3人の醸造家のタンクに集まる様子が、ブドウに群がるアリに形容されワイナリー名とエチケットのシンボルにしたそうです。2004 年が初ヴィンテージながら2011年から世界トップ100ワイナリーにも選出(2011、2015、2018)されており、元々ピノ好きの3人が集まっていることもあって、ピノノワールのヴァリエーションが豊富で評価も高い銘柄です。今回はシラーも入荷しており、ピノノワールの陰に隠れがちですがヴィノスにて『彼らのシラーは今日カリフォルニアで造られる最も特別なワインのひとつ』と称賛されています。 ・その他の銘柄について 今回はソノマ カウンティにワイナリーがありますのでこの地域の銘柄をご紹介しましたが、ソノマ カウンティの北にあるMendocino County(メンドシーノ カウンティ)のA.V.A. AndersonValley(アンダーソンヴァレー)でも素晴らしいワインを造っています。数量が少ないですので是非1 度お試しくださいませ。
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ヴィンテージとは?

抽象的なタイトルですが最近当店でキープしている2015年のワインをテイスティングした際に感じた事を基にまとめてみようと思います。 ヴィンテージとは? ワインのエチケット(ラベル)に表記されている○○年というのがワインの話でよく聞く「ヴィンテ...
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新しくなったお買い得生産者フィリップ ブーズロー!!

フィリップ ブーズローは2015年産より当店で取り扱いをしており、高騰するブルゴーニュワインでありながら良心的な価格のワインを生産しているムルソー村の生産者です。2017年産の同じ銘柄もブログにて掲載しておりますのでご覧くださいませ。 早速...