吉平酒店だより 2020.6　ソムリエとは

吉平酒店だより

2020.06.102023.06.05

吉平酒店だより 2020年6月号です。

PDF版はこちらから⇒吉平酒店便り 2020.6（PDF)

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吉平酒店よもやま話　少しずつ自粛の緩和に伴い色々な方と顔を合わせる機会が増え、立て続けに今年ソムリエ試験を受けてみようと勉強をしているという方とお話をしました。そこで今月は、ワイン屋の私が感じるソムリエについてお話しようと思います。・ソムリエの現実！？　以前の私もソムリエは一人前！ワインについて何でも知っている！！と思っていたのですが、実際にソムリエ試験に合格して感じた事は「意外に何にも分からない」という事でした。また、自分でワイン屋を始めて分かったのですが、ソムリエ試験の内容って実際はほとんど使わない範囲であったり、深く知りたい範囲は教本では表面的過ぎて使えなかったりします。むしろ1つのお店に長く勤め品揃えを熟知している方や、自分の扱う範囲を専門的に極めた人の方が重宝される気がします。・何の為の資格？　一般的に日本でのソムリエとは、日本ソムリエ協会の認定する協会資格を指します。他の協会資格との違いは、世間認知が高く一般職のウェイターと同じ仕事をしていても、資格があればお給料が違う場合がほとんどです。また、お客様からの信頼を得られることが多く「やりがい」にも繋がります。行く行くはお客様の為になるのでしょうが、取り敢えずは自分の為の資格ではないかと思います。・試験後の理想と現実　資格取得後に試験で勉強した様なワールドワイドな知識を活かしたい！やお店にある品揃えを熟知しているか？と言えば、それだけの品揃えを揃えたり、ワインの詳細を理解するのは現実的には難しいです。また、教本やコンクールなどプロ同士でワインを表現している言葉が一般の方に通じるとは限りません。どうやって伝わりやすくするかなど様々な場面でギャップを感じてしまう事が多いと思います。　私の場合も、教本で得た知識よりも実際に取り扱っているワインや料理人時代に培った経験の方が役に立っていると感じています。(恥をかかない程度にソムリエ教本などの情報の更新はする様にしています。) ・取得後は何が必要？　ソムリエ試験の話になると、あの時が一番勉強したという話をよく聞きます。しかし、日々情報は更新され、技術は進歩していきます。ソムリエの様な更新のない資格は、自分で更新をしていかないといけません。ワインに興味のある一般の方よりも情報が古くなりがちですし、生産者と話をする時もついていけない恐れがあります。これはプロとして情けないですよね！・吉平酒店での取り組み　吉平酒店はイベントを頻繁にしているワイン屋です。直にお客様と同じ空間を共有することでお客様の反応を肌で感じるというのもありますが、自らのブラッシュアップとそれを行う為の勉強やセミナーの受講をしないと！というプレッシャーをかけて知識や技術の更新を行っています。　今はコロナでワイン会を含むイベントはやっていませんが、環境整備をして感染予防の条件が揃えば限られた人数でワイン会やセミナーなども少しずつ始めて行こうかと思います。(ワインの場合は少人数の方がいい場合が多いので願ったり叶ったり？)その時は宜しくお願い致します。

6月に入りました。なんとなくすっきりしない天気と、じとっとした湿気.....。シュワっとしたお酒が飲みたくなりますね。年がら年中シュワっとしたものといえばハイボールを好んで飲んでいる私ですが、とってもおいしいハードリカーに出会えました！それは国産のクラフトジン「青舞 (おおぶ)」です。こんなに華やかで癒されるジンは初めてです。あっという間に１本空いてしまいました。気になる方はぜひ吉平酒店まで！(宣伝) 　さて、2020年も上半期が終わろうとしています。という事で、吉平酒店ソムリエが上半期印象に残ったワイン５選をご紹介したいと思います。 (1) オーストラリア　ピノノワールセントラルオタゴ 2018 トムソン \3,440(税込) 重さのある果実味とスパイスのニュアンスがあり、若々しいタンニンで飲み応えがあります。スクリューキャップは少しスロースターターな印象がありますが、1本を数日かけて召し上がる方へおすすめです。 (2) 日本　チャオチャオサンジョベーゼロザート 2019 カンティーナリエゾー \2,750(税込) ロゼはあまり飲まないという方でも、白ワイン感覚で気軽に楽しんで頂けます。白桃やアセロラなどのフルーティーな香りにスッキリとしたボディがお出汁に良く合い、家飲みにおすすめです。 (3) イタリア　ロッソディモンタルチーノ 2017 ラ・マージャ \3,300(税込) このワインはブルネッロディモンタルチーノという１ランク上の畑のブドウを使っており、凝縮感と力強さがあります。全体にエレガントさもあり、最近ハマりつつある生産者です。 (4) フランス　モレサンドニクロンソン 2017 クリストフプリチェック \6,050(税込) 若いヴィンテージながら、フランボワーズやクランベリーなどの赤果実が可愛らしく、今からでも楽しめる赤ワインです。自然派といわれるナチュラル思考の生産者で、数年前は正直あまり良い印象ではなかったですが、2017年を飲んで驚きました。 (5) フランス　ブルゴーニュシャルドネ 2018 トマモレ \3,720(税込) 当店の定番であり、推しの生産者の1人でもあります。決して安くないですが、飲んで頂くとブルゴーニュ広域とは思えないクオリティーの高さを感じて頂けます。清涼感のある柑橘類にクリーミーなニュアンスがあります。　いかがでしたでしょうか。新型コロナウィルスの長野県での緊急事態宣言は解除され、少しずつ元の生活に戻りつつあります。皆前に進もうとしています。古平酒店も慎重に、でも歩みは止めず前に進んで行きたいと思います。ちなみに、ワインとお花のセットは年中受けております。

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