吉平酒店だより 2021.5　吉平酒店が考える長野ワイン

吉平酒店だより

2021.05.102023.06.05

吉平酒店だより 2021年5月号です。

PDF版はこちらから⇒吉平酒店便り 2021.5（PDF)

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吉平酒店だより　2021.05 新緑が眩しい5月になりました。暑くも寒くもなく、優しい風を感じて見渡すと、針葉樹の濃い緑と広葉樹の若々しい淡い緑で埋め尽くされた山にハッとし、緑と自然の力強さに圧倒されます。田んぼに水が入ると家の周りが湖みたいになり、夜月が映るととてもきれいです。イネアレルギーの私ですが、この時ばかりは田んぼが最高!と思います。気候、山々の風景、庭の花たち...一年で一番好きな李節です。こんなに気持ちの良い5月なのに、今年も遠くへ出掛けるには気をつかってしまいそうですね。3度目の緊急事態宣言が東京、大阪などに出され飲食店では休業や時短営業、そして酒提供を終日自粛という事態になっています。長野県でも感染者数は減らず、警戒レベルも上がったままの状況が続いています。飲食店が厳しいという事は出入りの業者も同じく厳しい。酒屋も厳しい.... 酒提供百請の決定には驚きました。長野県はまだそこまでの決定は出ていませんが、自粛ムードも高まって街中は静かなGWになりそうです。コロナ憎しでボヤいていても仕方ありません!皆様の家飲みが楽しくなるようなワインを、どんどん提案していこうと思います。初輸入のシャンパンや、ブルゴーニュの新しい生産者、カンティーナ・リエゾーの新ヴィンテージなど続々と入荷してきています。GWは休まず営業していますので、ぜひドライブがてらのぞきに来て下さい。お待ちしております。今月の新入荷ワインカンティーナ・リエゾバルベーライトルフラテッリ 2011 税込¥3,960 メルローストラーダ・ヌオーヴァ 2009 税込¥3,960 カンティーナ・リエゾーが2015年に自家醸造を始めて以来となるトップ名柄揃ってのリリースとなりました。バルベーラは2018年に続いて2年連続リリースとなり、イタリアワインのバルベーラとは違いエレガントさと旨味のある仕上がりになっています。赤ワインですが、カツオやマグロなど赤身の刺身ともお楽しみいただけます。メルローは当店PBワイン「MINORI」の兄弟ワインであり、2015年以来4年ぶりのリリースです。スパイシーなニュアンスがあり、焼鳥とピッタリ合います。どちらも今から楽しめるワインです。ぜひお試し下さい。

吉平酒店よもやま話今月もこんな時期かぁ…と頭を悩ます日々がやってきました。当店DM「吉平酒店だより」を書かないといけないとネタ探しをしています。さて、昨年から当店でも長野ワインの需要が高まっています。そこで今月は長野ワインについてお話をしたいと思います。・当店と長野ワイン私たち夫婦は2016 年に長野県に移住をし、吉平酒店を開業しました。ソムリエの資格を持っていながら、日本ワインに関してはソムリエ教本をかじった程度の知識しかなく、引っ越して来て初めて長野ワインがこんなに身近にあるのだと知ったくらいでした。それが吉平酒店を開業してから5 年で様々な長野ワインを扱うようになるとは思っていませんでした。・吉平酒店が考える長野ワイン（概要） 2021 年現在約60ヵ所のワイナリーがワインを造り、販売をしています。勿論1 つのワイナリーが1 銘柄しか造っていない訳はないので、その数は膨大な種類となります。基本的には欧州系国際品種であるメルロー、カベルネソーヴィニヨン、シャルドネ、ソーヴィニヨンブランなどが主流であり、他にもコンコードやナイアガラなどアメリカ系のブドウ品種、ツヴァイゲルトレーベやケルナーなどドイツ系のブドウ品種、日本由来のマスカットベリーA、竜眼、サンセミヨンなどのブドウ品種、シャインマスカットや巨峰など生食用ブドウからもワインが造られています。（考え方）正直これだけの造り手、ワインの種類があると全てを把握するのは難しいです。また、小さいワイナリーでは1 種類当たりの本数が少なく、人気生産者ほど手に入りにくいのが現状です。そこで当店では自営業らしく自分達の嗜好を優先し、カンティーナ・リエゾーを推しています。勿論それ以外のワイナリーを全く扱わないのかと言えば、そんなことはありません。ただ、自分達の事業規模や考え方からいって、いたずらに長野ワインを並べたり、新しいワイナリーを追いかけたりするよりは、自分達の意思表示としてここの造り手が好き！というのは表しても良いのかなと思っています。結果的に変わったワイン屋になってますけど(笑)。（魅力）長野県は地理的に多様性が生まれるのは間違いないのですが、造っている人が多い分それぞれに考え方があり、自然環境以上に個性的なワインが生まれています。また、マイナーチェンジやチャレンジをする造り手も多く、毎年新たな魅力と困惑が楽しめます。最近でこそ新興ワイナリーが注目されがちですが、昔っからコレ！といった味わいの魅力が固定銘柄のファンを掴んでおり、その一方でワイナリー名ではなく醸造家の転職や引き抜きによりファンが動くところ、それが分かる近さにも面白さを感じます。店頭に並ぶか分かりませんが、これからも様々な角度から長野ワインを追いかけていきたいと思います。

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