隠れた狙い目!コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ‼

ソムリエ日記

今回新しくDomaine Boursot Pere Et Fils(ドメーヌ ブルソ・ペール・エ・フィス)のバックヴィンテージである2015年のコート・ド・ニュイ・ヴィラージュ・レ・ルトレが入荷しました。

このワインはただのコート・ド・ニュイ・ヴィラージュではなく、あの有名生産者ジャック・フレデリック・ミュニュレのモノポールであるニュイ・サン・ジョルジュ プルミエクリュ クロ・ド・ラ・マレシャル(画像右)の真隣にあり土壌も地続きという好立地で実は狙い目なんです‼

現在2021年という事で6年熟成していて今の状態はどうかな?という興味もあり、届いたばかりですが早速試飲してみました。

開けてみると、6年という年月が垣間見える落ち着いた色調ながら中心にしっかりとした黒さもある綺麗なルビーで驚きました。香りはしっかりと閉じていてスワリングをして少し香ってきては、また閉じるといった形です。(最終的に抜栓、グラスに入れて2時間後に赤果実、バラ、梅鰹の出汁感たっぷりな香り、少しですが醤油のニュアンスが感じられるようになりました。)

口に含むと煮詰めたサワーチェリー、完熟したラズベリー、スグリ、梅干しなど凝縮感と酸味のある爽やかなニュアンスが感じられ、しっかりとした存在感と共に口の中に柔らかく広がります。

余韻にかけてアルコールのボリューム、「コレ本当に6年熟成してます?」と言いたくなるくらい滑らかながら豊富な収れん性、うま味のあるピノノワールらしい酸がドライなフィニッシュへと続いてきます。

アフターが長く、果実のうま味がじわじわと広がり続けるピノノワールらしさを存分に感じられるワインです。

今回は鶏ももとジャガイモのグラタン、鯖の味噌煮と合わせてみました。

今回は赤ワインという事もあり18℃からスタートし、ブルゴーニュなので取り敢えずブルゴーニュグラスで試してみました。温度的には18℃が調度良かったと思います。

グラタンと合わせると、ワインがしっかりと料理に寄り添いワインの高い酸もチーズや鶏肉の油分をスッキリとさせてくれ、酸味も気にならずどんどんワインとグラタンが進みました。

鯖の味噌煮はというと、途中まではワインと味噌のしっかりとした味付けがあっており「コレもいけるかも?」なんて思っていましたが、余韻にかけて鯖の主張が強くなり生臭みが出てきてしまいました。
青背の魚は難しいですね。ですが、味噌との相性は良かったので和食にいいかもしれません。

近年のブルゴーニュワインはしっかりとした果実味のワインが多く、それはそれで分かり易く親しみ易いので良いのですが、ブルゴーニュ・ピノノワールらしさというものには少し強すぎる?と感じる節がありました。

しかし、このワインを飲むと、「あぁ~ブルゴーニュってこんな感じだよな…」と思わせてくれる後半に跳ねる酸とじわじわとくる旨味が感じられます。

ちょっと玄人志向なところがありますが、まだ熟成のポテンシャルが十分にありますので寝かせてもいいかもしれません。是非お試しくださいませ。

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