前回ご紹介したDomaine Rougeot Pare et Fils(ドメーヌ ルージョ ペール エ フィス)のワインを試飲してみました。どんなワインか気になる方は、まずコチラをご覧くださいませ。
いざ試飲へ…
グラスに注ぐとしっかりとした熟度を感じられるイエローゴールドの色合いに、期待と共にアルコール度数どのくらい?という疑念が頭を過りました。というのも、2019年はアルコール度数が上昇している生産者が多く、味わいのバランスが例年とは違う銘柄もある様に感じているからです。確認してみると14%と結構高めな印象です。
香りはクリーミーなナッツや涼しさを感じる柑橘類がメインでアルコール感は特段感じられません。口に含んでみると柔らかで厚みのある口当たりにレモンやアプリコットなどの果実味、ハチミツの甘味のあるニュアンスが混ざり合い、高めのアルコールがボリューム感となって全体にリッチな風味が広がります。
ムルソー村の特徴である重みのあるリッチな味わいがあり、高級感さえ感じられる雰囲気をまとっています。「プティ ムルソー」と称されるだけあって「正直本当にこの価格で良いの?」と思えるしっかりとした品質です。
お召し上がりになる際のポイント
2019年は猛暑に見舞われた年なのですが、このワインはレモンのような鋭さのある酸味が感じられます。しっかりと冷やしていただくと前半の重みのある果実味とクリーミーでリッチなニュアンスだけでなく、キレのある酸の余韻でスッキリとワインを感じていただけます。また、少し温度を上げて12℃くらいにすると、果実味やハチミツのニュアンスが強調され余韻の酸は穏やかに、芳醇な印象が強くなります。注意点としては、あまり温度を上げ過ぎると14%というアルコール度数の存在感が前に出てきますので、それなりに冷たいくらいの方が美味しくお楽しみいただけるのではないかと思います。
グラスについてはやはりブルゴーニュグラスがお勧めで、小さいよりも大きいワイングラスの方が存分にこのワインをお楽しみいただけると思います。
食事との相性は?
個人的にシャルドネは汎用性の高いブドウ品種だと感じており、MLF(乳酸発酵)や木樽熟成をするとよりその効果が高まると思います。ですので様々な食事とお楽しみいただけると思いますが、これからの季節に美味しいお鍋料理(ポン酢やごまダレがお勧め)、鶏肉や豚肉など白身肉を使った料理、グラタンやリゾットなどクリームやチーズを使った料理などがお勧めです。
まとめ
リリース直後という事もあり若々しいワインならではのフレッシュさがしっかりと感じられ美味しいのですが、熟成のポテンシャルもあり数年熟成させていると「プティ ムルソー」が「ムルソー」になるのでは?と邪な考えを持たせてくれる品質の高いワインでした。
ただでさえ生産量の少ない小さな畑なのに、それに加え2019年はブルゴーニュ全体で生産量が激減しているのが悔やまれます。気になった方は是非お早めにお買い求めくださいませ。
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