お値打ちワインが入荷しました。

ソムリエ日記

今回お値打ちワインが入荷しましたのでブログにて詳細をお知らせしたいと思います。

モノポールという特別感!

今回ご紹介ワインはこちらです。

・Mercurey 1er Cru La Cailloute Rouge Monopole 2016
(メルキュレイ プルミエクリュ ラ カイユート ルージュ モノポール)

Theulot Juillot(トゥーロ・ジュイヨ)という1969年からワイン造りをしている老舗生産者が所有するモノポールから造られている赤ワインです。厳格なリュットレゾネ(最近よく聞くSDGsと同じ持続可能な減農薬栽培)で栽培され、100%除梗(ブドウの軸を取り除く事)で自然酵母による醸造を行なっているそうです。トゥーロ・ジュイヨは2013年から果汁を搾る際の破砕を止め、除梗した葡萄の実をそのまま仕込むことにした事で果実味が確実に豊かになったようです。木樽の比率もそこまで高くなく、果実をしっかりと感じていただけるワイン造りを行なっています。

さて、タイトルにもある「モノポール」ですが、単独所有畑という意味で簡単に言うと「この生産者もしくは家系のみが所有している畑」の事です。単独所有する事により生産者のフィロソフィー、栽培や醸造方法の遍歴、土地の個性など生産者の歴史を辿る事が出来る特別な規定です。

抜栓1日目

早速試飲をしてみました。
グラスに注ぐと2016年という事で少し落ち着いたトーンの色調で、フランボワーズやブラックベリーなどのベリー系を中心とした果実にスミレや熟成を感じさせるドライフラワーのバラなど花のニュアンスなどの香りに期待が高まります。

香りの印象がやや控えめでしたのでやや閉じ気味なのかなと思いながら口に含むと、大袈裟に言うと余韻の酸と細かくも豊富なタンニン以外あまり味がしないくらいガチガチに閉じていました(笑)

そこからグラスを回したりご飯食べたりしながら15分くらい時間をかけてあげると、次第に上品な果実のニュアンスが出てきて余韻もどんどん華やかになってきました!ですが、今回だけではまだ硬さが残っているので経過観察をしていこうと思います。

今回はブルゴーニュグラスで15℃くらいで飲み始めました。

抜栓3日目

初日にかなり硬い印象があり、それを時間が解決してくれるのを楽しみに待っていました。

グラスに注ぎたてから華やかな香りと果実味が初日より感じられますが、しっかりと抑制が効いており抜栓3日目でもカチッとした印象です。このワインは一見近づき難く厳格さを感じますが、少しほぐれてくるととても親しみ易さを感じるワインで、果実のチャーミングな部分や余韻のドライなタンニンが良いアクセントになっています。

抜栓3日目もブルゴーニュグラスで15℃くらいで飲み始めました。

このワインと合わせた料理は、手羽元と大根の煮物、ブロッコリーとカリフラワーのオーロラソース和え、トマトとルッコラのヴィネグレットサラダでした。どの料理とも美味しく楽しむ事が出来ました!

まとめ

抜栓初日こそしっかり閉じている印象でしたが、控えめな中にも果実や花の上品な香りやカチッと抑制の効いたスタイルなどワイン自体のポテンシャルを十分感じられました。また、モノポールという特別感、高騰するブルゴーニュワインの中でプルミエクリュという格付けとは思えないコスパの良さ、熟成のポテンシャルなど付加価値もあり満足度の高い赤ワインです。

熟成のポテンシャルが高くスタートが遅いワインですので、お召し上がりいただく際は大きめのグラスで時間をかけたり、数日をかけてゆっくりと1本のワインに向き合っていただくとよりこのワインの良さを楽しんでいただけるのかなと思います。是非お試しくださいませ。

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