最近ハマっているブルゴーニュ地方・マコネ地区・ヴィレクレッセにあるAndre Bonhomme(アンドレ・ボノーム)のワインについてご紹介したいと思います。
ブルゴーニュ地方と言えば、コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌからなるコート・ドールがメジャーで、今回のアンドレ・ボノームがいるマコネ地区はどちらかと言えばマイナーです。
ただ、マイナーのワインが美味しくないかと言えば必ずしもそうではなく、しっかりとしたポリシーを持って品質の高いワインが生産されています。
アンドレ・ボノームについて
最近はネット検索をすれば生産者の経歴が分かる時代ですので、当店のお気に入りポイントをご紹介したいと思います。
まず、アンドレ・ボノームはEURO LEAF(ユーロ リーフ), AB(アグリカルチャー ビオロジック), ECOCERT(エコセール)などの有機栽培の認証を取っている栽培にも力を入れている生産者であり、‟樹齢が高ければ高いほどよいブドウの実をつける”という祖父の教えからドメーヌ設立以来植え替えを行っていないという所も面白いなと思います。
発酵は天然酵母で行い、基本的にはステンレスタンクで醸造されます。また、通常上位銘柄になると新樽の使用比率が高くなるのですが、アンドレ・ボノームは最大25%で、熟成中も樽熟成とステンレスタンク熟成を併用している事からも、根本にあるブドウ栽培への自信が伺えるのもお気に入りポイントです。
これによりシャルドネの持つ果実味、花やハチミツなどの甘味、土壌由来のミネラルなど地域性の感じられる出来栄えとなっています。
ヴィレ・クレッセ・レ・カール・2018
長らく所有していた栽培家から購入し、2018年にファーストヴィンテージとなったこのワインを早速試飲してみました。
レ・カールとは「石英」という鉱物のフランス語なのですが、色々お話をし出すと長くなりますので別のブログにて掲載いたします。
土壌についてのブログページです。ご興味のある方はこちらをご覧くださいませ。
抜栓前は銘柄のレ・カールという部分から色調にグリーンのニュアンスが出ているのかなと予想していました。実際にグラスに注いでみると、予想通り艶がありほのかに緑がかった艶のある色調で美味しそうでした。
香りはというと…全然香ってきません(笑)
もちろん無臭ではなく、ミネラルを表現する時によく使われる「マッチを擦った香り」が支配していて、スワリング(グラスを回す)すると徐々に果実の香りがしてきます。
口に含むとクリーミーな口当たりと共にレモン、早生リンゴ、早生桃などの全体にフレッシュ感のある果実味とレモンピールの砂糖漬け、フローラルな花や花の蜜の様なサラッとした甘味がしっかりとした骨格に支えられながらフィニッシュに向かっていきます。後半にかけて急にぶわっと広がる瞬間があり、赤ワインを飲んだ時の様な口が乾くドライな収れん性とミネラリーな酸が余韻へと続きます。(白ワインでこんなに豊富な収れん性は初めてです。)
ちなみにアルコール度数は13.5%です。
今現在としては①前半~中盤、②後半と2ブロックに分かれている印象ですが、高いポテンシャルを感じるだけに残念というよりは熟成した時の期待値の方が大きい状態です。
今回合わせる食事は手巻き寿司です。
具材はサーモン、ホタテ、マグロ、ワラサ(ブリの稚魚)、その他に卵焼き、カニカマ、大葉、納豆、ツナマヨを用意しました。
折角なので魚はお刺身としても合わせてみました。
サーモン、ホタテとは勿論、マグロとも美味しく味わう事が出来ましたが、ワラサとは相性が良くなかったです。(やっぱり青背の魚は難しいですね…)
このワイン単体だとミネラルのニュアンスや収れん性をはっきりと感じるのですが、食事と合わせてみると不思議とワインの持つピュアな果実味が全面に感じられ、ワイン自体のバランスもワイン単体よりもしっくりとしてきます。
手巻きにしてみると酢飯との相性も良くほぼ美味しく楽しめたのですが、ワラサと納豆だけはあんまりでした…
この時は10℃からスタートして、ブルゴーニュグラスで試飲しました。
最近品質の良い白ワインとマグロを合わせた時に全然臭みが出ない事がよくあります。共通点としては抜栓初日に合わせる事が多く、少し閉じた状態だったことです。合わせる時の参考にしてみて下さい。
余談ですがイチゴと合わせてみたところ…あんまり合わない結果となりました。
また経過観察を追っていこうと思います。
次回をお持ちくださいませ。
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